2008年1月、兵庫県の友人を尋ねました。
30年以上も識字を続けている岸本輝美さんが「識字は生きる道しるべ」という本を出されました。編集後記にH先生が「・・・・輝美さんのパワーの源は『狭山』です。この本の中にもその『想い』があふれています。文字を取り戻しながら、伝えることで闘っている『輝美さんの識字学級』はまさに輝美さんの生きざまそのものであり、その想いにふれつつ・・・・・」と書かれています。
輝美さんと出合わせて頂いた8年余り、輝美さんの温かさと強さと、そのパワーに圧倒されながら、輝美さんのなんともいえない人懐っこい笑顔に引き寄せられてきました。これまでがんばってこられたのも、パートナーの支えも大きかったんだろうな〜と思います。

「文字を知らずとも生きていける、と思って大人になり、結婚し、子どもが生まれ、母親となって、今まで気にもせずに過ごしてきた「文字」の教育の大切さを思い知らされた。子どもが学校から持ってくる宿題などに答えてやれない。そこから勉強が始まった。文字を覚える事によって今まで見えてこなかったいろいろの事が見えてきた。勉強すればするほどに欲が出てくる」「文字が書ける。文字が読める。しかし、その文字を使って闘わねば部落解放はない。自分と闘う。差別と闘う。文字は自分を強くし、優しくし、自分の自由を取り戻す」輝美さんのこの想いは、識字で学ぶ多くの人たちの想い、石川の文字を、自由を、取り戻す闘い、想いと重なり合っていく。

いっぺん あんたらも
私らいっこも 悪いことしてへん
人に食べさせてもらってるわけでも
着せてもらっても おらへん
そやのに
何で 勝手なこと言うのんや
私らが なにをしたって言うん
いっぺん 面と向かって並べてみ
たしかなことを
私ら部落に生まれたくて
生まれたんやない
その部落かて 私らがつくったんか
権力者が 自分らの都合で
差別をつくったんやないか
何で 私らが
差別をひきずって 歩かなあかんねん
いっぺん あんたらも
差別を引きずって歩いてみ

差別をなくす闘い

無実の罪によって囚われし人
幾たび再審請求すれど棄却され
くやし涙と共に仮出獄はしたけれど
人の命には限りある
体と心を常に鍛え
闘い続けるその姿
人ごとでなく
一つ間違えば

おのれも同じ運命
ピーンとはった糸は
切れずとも限らず
誰か何処かでゆるめよと
ささやくことも出来ぬのか
人権人権と言葉で言うが
人権の意味
真から解って言えるのか