10.31メッセージ

 

寺尾不当判決40カ年糾弾集会にご参加頂いた皆様へお礼の意をお伝えすべく今ペンを走らせているところですが、私の決意に先立って支援者皆様にご理解を頂きたいことは、今日のメッセージは近く行われる第20回三者協議の前であるということであります。
 思えば40年前の今日の判決は、弁護団や、私を含め、誰しも無罪判決が出されるであろうと期待し、私も勇んで判決に臨んだ次第でしたが、見事に裏切られ、それが結果的に長期の闘いとなり、現在に至っているものの、皆様もご承知の通り、第三次再審闘争も大詰めを迎えている中で、筆跡鑑定など数多くの私の無実を証明する証拠が提出され、然も、事件当時とは格段に進歩した科学的鑑定技術による鑑定も出されていることから、今度こそ河合裁判長の下で鑑定人尋問をはじめ、現場検証を行わせて、寺尾に()る「確定」判決の誤りを認めさせねばなりません。
 元より刑事訴訟法4356号には無罪を言い渡すべき明らかな新証拠が必要とされていることは私も承知していますが、前述の様に検察から開示された証拠は、少量ながらも、其れらに基づいて弁護団から出された新証拠は「再審開始」の要件を十分に満たすものであり、河合裁判長が真摯に精査すれば、最早「事実調べ」を回避出来ないまでに追い詰めていると確信しております。
 当然の事乍ら、寺尾判決の二の舞を踏むまいと厳しい姿勢で臨んでいますが、袴田事件や、布川事件のように、主要な再審裁判では、証拠開示に因って無実を明らかにする新証拠が出され、この証拠に基づいて再審開始が実現したとあってみれば、狭山事件でも検察当局が今も頑なに証拠開示を拒み続けているとはいえ、未開示証拠が膨大に存在することを検察自身が認めているので、大衆的世論の大きな声を巻き起こして、確定判決を覆す重要な証拠を出させるよう皆様にさらなるお力添えを頂きたいのであります。
 ()してや、膨大な未開示証拠が検察庁の倉庫に眠ったままでは、新証拠発見を理由とする再審が成り立ちません。従って、検察に対し、「無辜の救済」の再審理念に立ち、ただちに証拠開示を強く求める運動を展開して頂きたいのです。
 国連・国際人権規約委員会の証拠開示勧告に対する日本政府の見解では「…裁判所は被疑者・被告人の防御のための重要性を考慮し、証拠の開示命令を発することができるとされており、このような開示命令が発せられた場合には、検察官は裁判所の開示命令に従って開示しているのが日常です・・・・・」と述べていたのであり、当然検察庁も建前では「裁判所からの命令があれば開示する」との見解乍らも、そのようになっていないのが現実です。証拠物等は、公費で、公的機関に因って収集されたのであってみれば、国連からも勧告されているように、本来は公的財産であり、検察の独占物ではない筈です。にもかかわらず、「…プライバシー保護」等を盾に開示を拒んでいる理不尽極まりない検察を弾劾しなければなりません。
 何れにせよ、私の狭山再審闘争の完全勝利は、より多くの新証拠の発掘如何にかかっており、私も今後とも粘り強く全証拠開示や、証拠リスト開示を求めて参る所存です。それが結果的に完全無罪に直結するのであってみれば、尚更検察庁による差別的な証拠の不開示護持を絶対に許すことなく、飽く迄も正論を貫き、本審の第三次再審実現、無罪獲得をめざし奮闘して参ります。
 皆様方も第三次再審で決着できますよう更なるご協力を下さいますよう心からお願い申し上げます。
 それでは少し長くなりましたが、前述の通り、私、石川一雄の不退転の決意と皆々様に衷心より謝意を表してご挨拶に代えさせて頂きます。

本日は本当にありがとうございました。 

2014年10月

石川 一雄

寺尾不当判決40ヵ年糾弾
狭山再審要求集会ご参加一同様