近 況

「再審法」改正を目指す院内集会   2018年2月26日27日

 衆議院第2議員会館で、「再審法」の改正をめざす院内集会が開かれ、26日に参加した。
 九州刑事再審弁護団連絡会 八尋光秀弁護士の呼びかけで実現した。案内文に「えん罪再審は今すぐ達成しなければならない最重要の人権課題です。その為の法制度は刑事司法を再構築し、国民の信頼をつなぎなおす架け橋でもあります。~ 冤罪被害者は今すぐ雪冤を求めています。~ 誤った裁判は残さず正していく事が必要です。そのため必要不可欠な刑事再審にかかる法制度は、欠陥を抱えたままです。現状の法制度ではすみやかに誤判を是正することも、えん罪被害を十分に回復させることも、えん罪の再発を防止することもできません。刑事裁判の鉄則が守られていないし、証拠開示は裁判所によってばらばら。憲法違反を再審事由とせず、請求人が限られていて再審請求すらできない。検察官上訴によって再審公判開始が途方もなく遷延する。検証・是正のための法制度がなく、えん罪被害回復も見込めない。そのように言われ続けて70年が過ぎ去りました。~① 「疑わしきは被告人の利益に」の鉄則の明記、②再審における全面証拠開示手続きの明記③、憲法違反が再審事由となることを明記④請求権者の拡大(公益的請求人を追加)⑤検察官上告の禁止、⑥検証機関の設置、⑦冤罪被害の回復 の7点について、法的保障を明確にするための刑事再審法改正が急務と考え~」と書かれていた。ラクダが針の穴を通るより難しいといわれる再審裁判の法的な欠陥を変えていくために党派を超えて結集した集会だった。集会の前後に国会議員への要請行動も行われたそうだ。

 
狭山弁護団事務局長・中北龍太郎・弁護士  狭山弁護団・福島瑞穂・参議院議員 

「刑事再審法の改正を」と題して九州大学 内田博文教授の基調講演があった。
全国の再審事件の弁護人、支援団体からのアピールもあり、狭山事件では弁護団・事務局長の中北龍太郎弁護士が報告をした。
重要な証拠開示に対して、裁判所が証拠開示要請をしても、検察が存在しない等と応じなくても罰則もない。これは刑事訴訟法の不備であり、最重要課題として取り組むことを確認した。
 お忙しい中を駆けつけて下さった立憲民主党・横光克彦衆議院議員、社民党・福島瑞穂参議院議員も「法整備の不備を是正していくために力をつくしたい」と話された。福島議院は、狭山再審弁護団として長く狭山闘争を支えて下さっているが、「狭山事件でも、人質司法、代用監獄、当事者が三者協議に参加できないこと、証拠不開示、疑わしきは被告人の利益にの鉄則の無視等すべてが凝縮している。再審の法律をきちんと整備しなければならない」と話された。菅家利和さん(足利事件)が「狭山も袴田も勝利まで共に闘いたい」とアピールされた。
共通の課題で連帯して闘う事が道を拓く。大切な一日だった。

 2月27日 一雄は糖尿病の、早智子は高血圧でかかりつけ病院へ。
 手紙を5通出す。
 東京のGさんから手作りのピクルスを頂く。