2020年5月20日

安倍政権が今国会で、何が何でも通そうとしていた「検察庁法改正案」が、法案成立見送りに追い込まれた。特例で時の政権が人事への政治介入ができるという法案に対し、民意が「NO」を付きつけた。しかし、法案は撤回されることなく、継続審議の形で残った。秋の臨時国会で、再び出される可能性がある。新型コロナ感染拡大の中で、多くの人が命の危険性を、自分事として、とらえ、自粛もし、耐えてきた。政府は、自粛を強制しても、充分な補償もしない中で、中小、零細企業、そこで働く人々や、多くの人たちの生活は困窮している。苦渋の決断で店を閉じる人も続出している。このような中で、このどさくさに紛れた、安倍政権のいつも姑息なやり方が今回は「モリ・カケ・サクラ」問題を思い起こさせるとともに、「NO」の声をあげることになったのではないか。民意が、法律の成立を阻止した、政権を動かしたことはとても大きいことだと思う。
公平・公正であるべき検察が時の権力によって、その判断が左右されてはならない、との民意を、検察は重く受け止めたのではないか。検察は大きな権力を持つ。日本ではいったん検察に起訴されれば99・9パーセントの確率で有罪となる可能性が高い。刑事裁判の基本原則は☆「推定無罪」(何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される)☆「疑わしきは被告人の利益に」
である。しかし、現実には検察は事件をでっち上げたり、証拠を改ざんして、冤罪を作ることもこれまで明らかになっている。厚労省の村木さんが検察に証拠捏造され、長い裁判を闘ったことも明らかになっている。このほかに「人質司法」や「証拠隠し」など、多くの問題点を抱えたままだ。検察に多くの人の関心が集まっている今こそ、公正で公平な検察であるべく、検察に対する監視も必要だと思う。2017年に作成された「狭山カレンダー」8月号を見ながら・・・・・

 ストーンリバー5月19日に「検察も監視対象」と書き込みがあった。以下紹介したい。
  今回、検察にスポットが当てられ、その職務の公正・公平を担保する政治的独立性・人事の自律性などが問われた。
これらを破壊する安倍政権の所業が断罪されたことは当然のことだが、検察は「正義の味方」として鎮座しているわけではない。
起訴権を専有する絶大な権力機関として、時に人権を蹂躙し、狭山事件などの「冤罪」を生んできた。
そして、再審を阻んでいるのもまた、検察なのだ。
だから、「検察権の公正な行使」に対する監視こそが必要だし、過ちは是正されなければならない。

 5月19日、滋賀県・近江平安教会から、大きな荷物が届いた。絵画・色紙と書いてあった。箱を開けるとカバン・タオル・万年筆が書かれた絵と皆さんからの寄せ書き、愛さんからのお手紙が入っていた。愛さんからのお手紙に「『一日も早く無罪勝ち取ることができるように』と思いながら、狭山事件の、カバン、タオル、万年筆を書きました。5月23日の狭山中央集会の時にお会いして渡すつもりでしたが、中止になったのでお送りします。しおりは、カバン、万年筆、タオルと、ひまわりの絵をかきました。どうぞ使ってください。無実を勝ち取るまで私も応援します。(一部抜粋)」とのお手紙と近江平安教会の皆さんからの寄せ書きでした。


5月19日「北埼地区狭山裁判を支援する市民の会」からメッセージが届いた。メッセージに市民の会・会長をされている幼方さんが「マスクはつけても、けっして沈黙はしません。再審開始を勝ち取り、無罪判決を勝ち取るために、今できることを全員で取り組みます」とあった。
Aさんからのお手紙には「5月の空を鯉のぼりに乗って一雄さん、早智子さんに届けと作ってみました。5・22狭山央集会が中止となって残念無念でなりません。でも一雄さんや早智子さんの『”狭山の闘いに中止も延期もない。後藤裁判長へ要請はがきを”』を読んで私たちが今やるべきことを考えました。会員・支援者130人以上の方に「要請はがきを」のはがきを出すと、電話やメールで「出しました」の連絡がありました。もう一つはお二人に励ましのメッセージを送ることです。一日も早くコロナから解放されて、全国の仲間たちと「狭山事件の再審開始を!」の声を上げていきたいです。私たちも狭山の勝利を勝ち取るまで共に闘い抜くためにも体調管理を怠ることのないようします」


5月18日、滋賀のヨッチャンから狭山のレインボウシートが届いた。東京・墨田支部が狭山レインボーシール(メッセージボード)を作りDVDの中で紹介されていた。それを見て作ってくださったのだ。体調がよくなったら、このレインボーシールをもってアピールに行きたいとメールが来た。


5月17日熊本の淳子ちゃんから、スイカ・メロンが送られてきた。20年くらい前、愛媛県の狭山集会で初めて彼女と出会った。その後、彼女は熊本に住まいを移して15年くらいになるだろうか。体調が悪い時も元気な時も、いつも笑顔で会いに来てくれた。5月17日と18日は熊本で全国女性集会が開かれる予定だった。熊本で女性部長をされている信子さんも皆さんを迎えるため精いっぱい準備されていた。中止になってどんなにか悔しい思いをされただろうかと思う。
今回お会いできなかった分、出会った時の喜びが倍加するだろう。
淳子ちゃんの繊細ではにかんだ笑顔に、出会いたい。


 石川は、落ち込むこともある。しかし、立ち止まってはいない。いつも立ち上がり、前を向く。
私自身は、最近、なかなか前向きになれない状態が続いていた。
しかし、多くの人から希望や励ましを頂く。石川の折れない心と共に、私も立ち上がる。

狭山はこの2~3日小雨が続いている。大降りでないと雨漏りの事はまだわからない。

悲しみの底にて雨は降り止まず再審待つ君六十六歳

青森のIさんが作られた。この短歌からもう15年になる。

現地事務所のブドウの実が大きくなった。