近 況     2021年1月12日

 2021年も早10日余り過ぎた。
政府は、昨年、緊急事態宣言を全国に発令した。また今回、1月8日から2月7日までの期間に、東京、神奈川、千葉、埼玉に再発令したが、大阪、京都、兵庫の3府県に13日にも緊急事態宣言を出す方向だという。これから全国に波及していくのではないだろうか。政府与党の感染対策は、最初から無為無策、というより、まず、東京オリンピック開催と経済中心で、コロナ対策は後手後手となっていた。命より、経済優先策をとっていたのだ。オリンピックの1年延期が決まったとたんに、それまで黙していたコロナ対策に、都知事から突然ロックダウンという言葉が出て、驚いた。その後も、感染拡大の危機を想定しながらも、GoToトラベル、イートを押し進めた。感染拡大は政府与党による人災ではないかと思える。「旅行に行きましょう」「食事にでかけよう」「税金で後押しします」と国民を煽り、その一方では、「不要不急の外出は控えて下さい」「食事は4人以内でマスクをかけたり外したりしながら、会話は控えて下さい」などなど、何が何やらわからない整合性のない言葉が、権力のトップから発せられた。いよいよ感染拡大が止まらなくなり、マスコミ報道で、スガさんの支持率が急速に落ちると、突然に、GoTOの停止や、緊急事態宣言の発令だ。このような緊急事態にもかかわらず、国会は閉じたまま。
国会が始まれば、特措法改正が出されるそうだが、スガさんは「財政支援と罰則」をセットでと記者会見で「挨拶」した。これにも驚きだ。飲食店等が時短要請に応じない場合、店名を公表したり、罰金を課すという。腹が立ってしかたない。罰則を言う前に、安心して時短したり、休業できるようにすべきだし・・・・いやいや、それ以前に、自らの失政を謙虚に反省し、国民の前にきちんと説明すべきだろう。記者会見からも逃げ、国会も開かず、自助、共助というスガさん。今は公助を最優先に言うべきだろう。Gotoに使う税金を今本当に困っている人たちに一日も早く回すべきだし、オリンピックも中止すべきだ。スガさんはこれまでの感染症対策を反省し「いつでもどこでもだれでもPCR検査を受けて下さい」と言えば、少しは支持率もアップするのではないだろうか。特に今の国家権力に私権の制限を伴う特措法改正をさせることが怖い。

      
千両?  綿の木 ?  デコポン?

 今年から年賀状をお出ししないことにした。沢山頂いた年賀状を前に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。今年はやはり、昨年12月の袴田事件で、最高裁が東京高裁の再審請求取り消し決定を取り消し、高裁に差し戻したことに対して「良かった」「光を見た」「次は狭山だ」と書かれたはがきが多かった。「NHKEテレで放映された『ひで子と早智子の歳月』~再審を求めて~を見た」解放同盟中央本部作成の「石川さんたちのビデオメッセージを見ました」というお葉書も。
「北埼地区狭山裁判を支援する会」や「熊本の住民の会」の皆さんから「石川さんを励まそう」とたくさんのお葉書を頂いた。
福岡・中間市の解放子ども会等の皆さん方から今年も46通のお葉書を。
MIKAさん「(再審の扉が)あけましておめでとう…と早く書きたいです~」赤嶺さん「~今年こそ鑑定人尋問を勝ち取り再審の扉を開ける年となるよう頑張りたい」越谷市Kさん「毎週金曜日の午後3時~4時まで越谷駅の前で社会問題をポスターにして置いて道行く人に見てもらうスタンディングに参加しています。その活動に”石川一雄さん”の事件の新聞記事をコピーしてポスターにしている方がおられます。逮捕の不当さ、警察のでっち上げ等、冤罪がわかります。」横浜・中村さん「再審の門を何としても開かせる。そのためにリハビリを頑張って、東京の集会に行けるようにしたいです」京都Mさん「きれいなインクを入れた万年筆にきれいでないインクを補充する人などいません…経験より」越谷・益子さん「~一番の願いは石川さん、早智子さんが元気で過ごされることです~」さいたま市・岩崎さん「全国水平社創立100年の来年、有志で、狭山劇の上演をすべく稽古を重ねています。完全勝利の日まで闘い続けます」豊橋市・山崎さん「~今年の目標は『無実の人は無罪に』~狭山東三河の会は小さな会だけど粘り強く活動していきます」東松山市・神田さん「~石川さんは獄中のときから、そして今も、どんなにか多くの人が励まされ、勇気を頂いてきたか~」東京・朝倉さん「狭山裁判、今年こそ再審開始してほしい。裁判所に良心がわずかでも残っていることを示してほしいです」いわき市・藤内さん「袴田さんの高裁への審理差し戻しは、狭山の道が拓けたような気がしてしてうれしかったです」東京・徳差さん、力強い字で「今年もよろしく」と。東京・かよちゃん「あけましておめでとう、という一般的なごあいさつはしません。だってちっともおめでたくないから。~ 袴田さんも石川さんも『時間を急ぐ』にもかかわらず、最高裁は自ら判断をせず~ 世の中には圧倒的に事件を知らない人が多数だと思います。私は同じマンションに居住する人たちに狭山の話をしていきます。一雄さん、さっちゃんがお元気でいらしてくださることが運動です。国家権力が恐れるのは、石川さんや、袴田さんが元気に闘い続けることです。ひで子さん、巌さん、一雄さん、早智子さんが倒れたら権力を喜ばせることになります。どうかお身体ご自愛ください」。それぞれ一部抜粋させていただいたが、皆さんの温かさが身に染みる。

 
 愛犬ココと

悲しい出来事もあった。埼玉でお母さんともいうべき人の訃報だ。
石川が仮出獄してすぐにイチさんの家に半年ほどお世話になった。イチさんからの年賀状には「大正、昭和、平成、令和と歩んでまいりました。最近は足が弱りベッドでの生活が多いです。週4日のディサービスでは友だちとの会話が楽しみです。コロナ禍ですが石川さんも元気に頑張ってください。私は97歳になりました」と書かれていた。1月6日「12月26日亡くなられ、30日に家族葬をすませた」との連絡を頂いた。イチさん、ありがとうございました。
2018年1月6日に亡くなられた千葉のお母さんの事を思い出した。千葉のお母さんからも1月に年賀状が届いていた。

 「狭山事件の再審を求める市民の会・こうべ」から、東京高裁・大野裁判長への「鑑定人尋問を行え」との署名108筆が届いた。
1月31日には「市民のつどいin関西実行委員会主催」で大阪市北区民センタ-で13時から狭山集会が開催される。リモート参加、zoom参加等様々な形での参加を呼び掛けている。東住吉事件冤罪被害者で再審無罪が確定した青木恵子さんや、狭山弁護団の河村健夫弁護士の講演、また、袴田さん、石川もビデオメッセージでのアピールという形での参加予定。

 皆さんが心配して下さっている石川もまもなく82歳で糖尿病の持病がある。一病息災、そのおかげで毎月一回の定期検診は欠かさない(現在はコロナ禍を考慮して2か月に一回にしている)
 毎日、家でできる運動を続けている。
2021年、鑑定人尋問等、事実調べを勝ち取ると闘志を燃やしている。