5月23日は、58年前に石川一雄が別件逮捕された日だ。
5月に入り、石川は気分が落ち込んでいた。例年にもまして今年の5月は、当時の事を思い出すようだ。1年余りの新型コロナの感染拡大もあり、集会や、現地調査のない毎日。(全国各地での闘いは続けられているが)
家の中でもマスクをはずさず、外にもほとんど出ない日々を送りながら、58年目の5月を迎える事に耐えがたい日々を送っているようだ。
昨日(5月23日)午前7時半ごろ「今頃は狭山警察で厳しい取り調べを受けていた」とポツンと言った。午後7時頃「今頃は調書を取られていた。『今までに悪い事をした事を話せ』というので『鶏を盗んで友人と酒の肴にした事(窃盗)、キャベツを盗んで豚の餌にした事(窃盗、これは雇い主に命じられた)、喧嘩した事(示談がすんでいた)、友達の作業着を借りて返さなかった事』など9件を自ら話した。しかし、警察は狭山事件(高校生殺し)の事ばかり追及してきた。警察署の周りはがやがやとして、マスコミが大勢来ていたのではないか。夜中の1時過ぎまでトイレ以外は私を調べ室から出すことはなく、取り調べられていた。」そうだ。
23日は特に苦しかった当時の事を思い出し、夜も寝られなかったみたいで、夜中の1時ごろ(24日)、「当時のいろいろな事を思い出し腹が立って寝られない」と起きてきた。「歌を作ったのでメモして」と言って詠んだのが冒頭の歌。

5月23日には、全国で様々な闘いがあった。
たくさんのメールやお電話を頂いた。
大阪Binさん、大野裁判長へのハガキ「高裁の心にとどけ、今年こそ、狭山を闘う、各地の、さやまびと。別件の逮捕に始まる58年!警察、検察、裁判所、裁かれるのは、あなた達だ!狭山差別裁判糾弾!石川一雄さんは無実だ!」

5月23日、11時~15時まで、滋賀・草津駅東口で座り込みをされた「狭山事件の再審を求める市民の会・しが」の皆さん。「手作りプラカ」を持って座り込みに参加されたよっちゃんから「テントにいます」と。

東部市民の会は、南越谷駅での狭山スタンディングに23人が参加されたそうだ。Nさんが、中央本部より借りてきた「鴨居」を準備(10数年前、『狭山事件の再審を実現しよう』管理人のミカさんが作り、高裁前アピール行動の時に折りたたみ式の鴨居を持ってきたときは驚いた( ;∀;)) アイデアと工夫にあふれたスタンディングだったとAさんからメールを頂いた。

青森のノブちゃんから「さっちゃん、中央本部の5・23ビデオメッセージみました。画面はやっぱりいいね。今日は5・23、ともに」
智ちゃんからのひさびさのうれしいメール。
メグさん、トリさんから「みえない手錠をはずすまでがんばる。朝日新聞の心にしみる記事『どんなに辛くてもそのうち舞台は回ります。舞台から降りないで自分で舞台を回そうとしないで肩の力を抜いて立っていきましょう』 でも舞台はきっと回る。大舞台だからなかなか動かないのかも。でもきっと回る。今日5・23は久しぶりに夫と二人で歩きました。寝てばかりいる夫も、今日はウソのように精一杯動いてくれました。5月23日だから。散歩の途中のバラの花」と。

北九州、熊本、兵庫、いろんなところで、狭山は闘い続けられている。

4月15日、東京都連女性部を中心に、東京高裁前行動が行われた。40人位が参加されたそうだ。その様子を撮ったDVDを墨田の京子さんが送ってくださった。DVDの中の皆さんは生き生きと、闘っていた。力が湧いてきた。

 
 2021年4月15日、東京都連女性部主催 高裁前行動




舞台を回そうと懸命に闘う人たちと共に、闘い続ける思いを強くする。

フェイスブック「狭山事件の再審を実現しよう」に各地の闘いが紹介されています。