
2月24日、ニュースでは全国的に雪で新幹線も一部止まったと言うニュースが流れていました。狭山も冷え込み、いつの時間にかしんしんと雪が降り始めていました。明日25日、福岡での集会は晴天でありますようにと、祈るような気持ちでした。
天候の心配をしていた福岡は思ったより温かく、天も味方してくれているような気がしました。会場の福岡県教育会館には、開会1時間前から活気がみなぎっていました。
地元福岡県からだけでなく、熊本県、鹿児島県、大分県、長崎県からも住民の会の皆さんを中心にのぼり旗もにぎやかに駆けつけてくださっていました。また、会場に入りきれないほど多くの人が来てくださり、立ったまま聞いてくださっている人もいて、申しわけなく思いました。
この日(2月25日)誕生日という組坂中央本部委員長がお忙しい中を急遽駆けつけ、「正念場中の正念場の年である狭山の闘いを精一杯頑張ろう。署名も70万以上集まっている。100万人まであと一押しがんばっていただきたい」と挨拶されました。
狭山事件の再審を求める会代表、庭山英雄さんが「刑事司法と狭山事件」を、狭山事件再審弁護人主任弁護人の中山武敏さんが「狭山事件再審裁判の現状」を話された後、佐木隆三さんより「狭山事件が問いかけるもの」という演題で話されました。
以前「ドキュメント狭山事件」を文芸春秋から出された佐木さんは、狭山事件を書くきっかけや、東京拘置所に面会に行ったときのことなどを話され、「裁判所を動かすのは世論しかない。狭山事件を終らせてはならない。石川さん個人のためでなく、いつ自分が、家族が、友人がえん罪に巻き込まれるかもわからない。狭山事件の解決にむけ、しっかりがんばりたい」と結ばれました.。
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| 庭山弁護士、佐木隆三さん、組坂委員長、 鎌田慧さん、中山弁護士と |
佐木隆三さんの講演 |
1974年3月、兵庫県西宮市で起きた甲山事件の犯人とされ、事件発生から25年目、3度の無罪判決でやっと自由と正義を勝ち取った山田悦子さんの「甲山事件の経験から」と題したお話は、突然に殺人犯と言う汚名を着せられ、過酷な運命の中に放り込まれた彼女が、無実を訴える闘いの中で、厳しく研ぎ澄まされていったんだろうと強く感じられるものでした。
『○司法が健全に動く国家に作ってきたのかどうか。わたしたちに全て刑事裁判が返ってくる。○代用監獄制度が日本の司法の土台、これがえん罪を生む温床。司法改革で代用監獄制度の廃止を訴えなかった。ここに司法改革のまやかしがある。○今の土台の上に市民が参加するのが裁判員制度。有罪に満ち満ちた証拠が提出され、それを吟味する○無から有にするのは無限大に出来る。無実の人の証拠作りはいくらでもできる。無実の者はやってないからやってない証明はできない。○日本の裁判の証拠は有罪の証拠ばかり出される仕組みとなっている。○裁判員制度は裁判の前に証拠などいろいろ整理して法廷に出される。それは公開でなく密室でされる。○裁判員制度は刑罰権の強化がうたわれている。○危険な司法の実現が迫っている。日本はこのままでいいのか、心配している。国の文化の性格を知ろうと思えば刑事司法を見ればわかるといわれている。○無辜の不処罰という刑事司法の理念の実現は私たちが賢くなって官僚司法を打破していかなければならない。○人権は闘わないと守られない。守れない現実があるから憲法に守らないといけないと書かれている。○私たちは司法に余りに不勉強な国民だと思う。私たちの司法なので私たちが勉強して逮捕されたら、弁護人を選任する。黙秘権の行使が被疑者を守ってくれる。しゃべったらおしまい。裁判で裁判官が守ってくれるから何とかなると私も石川さんも思ったが、なんとかならない。○えん罪事件は論理矛盾が多いが、有罪の目で判決を書いてしまう裁判官を裁判員がどれほど軌道修正できるか、私たちに問われている』というようなことを話されたと思います。
彼女はまず自分自身はどうなのか!という問いかけから始まるように思います。このような司法を許してきたのは私たちなんだ。だから私たちがもっともっと司法に関心を持ち続け、勉強をし、私たちの税金で成り立っている司法官僚を打破し無実の人が罰せられることがないような豊かな司法にしていこう、との思いが溢れたものでした。
1999年9月、3度目の完全無罪判決を勝ち取った彼女は「法廷で正義が実現されるとき、人間社会の法に対する熱い希望が持てる」とコメントをだされています。
司法や、権力者に対しての厳しい姿勢と、何事にもこびない、迎合しない彼女の凛とした生き方に接しました。彼女のかぎりない温かさとひょうきんさにも・・・・・
翌26日、福岡空港に着くと雪がひらひら舞い始めました。出発の頃には窓から外が見えないくらいの大雪になりましたが、飛び立って1〜2分もすると一杯の青空が目の前に広がりました。