2007年9月30日、福岡県で部落問題に取り組むキリスト教連帯会議・九州(略称 部キ連九州)結成20周年記念講演会で「『狭山』差別裁判と闘う石川一雄さんのお話を聞く会」を持っていただきました。1988年5月からはじまった部キ連九州の取り組みが20年、狭山への長い支援をし続けてくださっています。案内のチラシの一部です。

20周年を記念して、石川一雄さんをお迎えして記念の集会を開催することに致しました。今、「第三次再審請求」を闘っておられる石川一雄さんから直接お話を伺い、今一度私たちの歩みを新たにしたいと願っています。「狭山」のチラシを配っていますと、時々「まだやっているの」「もう終わったんじゃないの」と問い返されます。そんな時石川一雄さんの顔を思い浮かべます。「私にかけられた見えない手錠が解かれるまで」と差別裁判を闘っておられる石川さんの闘いは、私たちの現在の闘いを象徴していると思います。すべてが見えないようにさせられていく中で、「見えない」ものに対する闘いを鮮明にしなければなりません。どうぞ誘い合わせてお出かけください

 福岡の天神駅から2〜3分のところにある大名町カトリック教会の入り口に、大きなポスターが貼られていました。1963年5月23日早朝、石川は別件逮捕されましたが、そのときの写真でした。「なぜ手錠をかけられているんだろう」とキョトンとした24歳の石川一雄の表情が印象的な写真です。それから石川一雄は獄中生活を強いられ、獄中から無実を叫び続けた32年間。彼の写真はこれから32年間ありません。(ただマスコミに撮られた、裁判所に行く途中の手錠と腰縄をかけられた写真があるだけです)彼の生活そのものを差別、えん罪が奪いつくした年月であったと思います。この写真を見るたびに私は胸が締め付けられます。彼の表情があまりにも素直で、「なぜ」と訴えかけているからです。そのポスターに書かれた文字は「あなたは覚えていますか」でした。この日からこれまで、彼は無実と差別と闘い、文字と格闘し、多くのことを学び、触れた年月でしたが・・・闘いはこれからです。

 会場には福岡の住民の会、狭山事件を考える北九州市民の会、熊本県の住民の会の皆さんも来てくださっていました。
主催者の部キ連九州結成20周年実行委員会委員長の犬養さんから「29日はオキナワで11万人の集会が開かれた。オキナワのイカリが伝わってくる。狭山はイカリを持ち続けているか。日比谷等で繰り返し繰り返し闘い続けられてきた。石川さんの闘いは獄での孤独な闘いからはじまった。そして多くの人が石川さんの闘いに共に立ち上がった。しかし一人ひとりが本当に怒っているのか。国家権力、部落差別に私たちの無関心はないか。見えない手錠に焦点をあわせ共に考えたい。共にここから新しい一歩を踏み出したい」と挨拶を頂きました。石川は「今度こそと思いながら闘って来た。三次にすべてをかけている。不屈の闘志で闘う」と会場の皆さんに更なる支援の訴えをしました。
小学生のTさんは、学校で狭山事件のことを知ったそうです。「石川さんが来る」と家で話をしているのを聞き、「私も石川さんの話が聞きたい」と運動会が終わってすぐ会場に駆けつけてくれたこともとてもうれしいことでした。

 その後、日本聖公会 福岡教会に会場を移し、手作りのお菓子等を頂きながら交流会を持っていただきました。多くの出会いと、それぞれの生き方、闘いに出会わせていただきました。心が温かくふんわりするような時間を頂きました。ありがとうございました。


 10月1日、福岡県から帰り、2日は京都の集会、3日は兵庫の集会、6日は鳥取県の集会、7日は長野県の集会と各地の集会に出かけています。各地で出会いとエネルギーを一杯頂きながら、三次への闘いを進めています。9日は青森県の集会に出かけます。日程を載せていますので、近くの方はぜひお出かけください。